理事長あいさつ


 

 

一般財団法人社会福祉研究所は、木村忠二郎先生(元厚生省事務次官、元日本社会事業大学理事長・学長)が1958年に設立された財団を改称・改組して、1976年に設立・発足させたものです。

 

 木村忠二郎先生は戦前の内務省時代から戦後の厚生省時代にかけて厚生行政を一途にになってきた方で、1951年に制定された『社会福祉事業法』の解説を書いたり、厚生行政の背景・内幕を垣間見ることが出来る『木村忠二郎日記』を刊行したりしています。木村忠二郎先生は、国際社会福祉に造詣が深く、とりわけ東洋思想、東洋文化に基づく社会福祉思想の研究に情熱を傾けられました。したがって、一般財団法人社会福祉研究所の設立の理念も、東洋思想、東洋文化に基づく社会福祉の理念、思想に関する研究を目的としました。

 

 一般財団法人社会福祉研究所は、初代理事長を木村忠二郎、2代目は厚生省で身体障害者福祉法の成立に實本浩、3代目は医療法人を経営されている高谷雅史、4代目は日本社会福祉学会、日本地域福祉学会の会長を勤めた三浦文夫が勤め、現在は第5代目で、日本社会福祉学会、日本地域福祉学会の会長を勤めた大橋謙策が拝命しています。理事及び評議員の方々は別掲のとおりで、社会福祉界を代表する方々が担ってくれています。

 

 一般財団法人社会福祉研究所は設立以来40年経ちますが、この間社会福祉の制度や取り巻く環境は大きく変わりました。したがって、研究所の目的も、実際の事業内容も大きく変わっています。今日では、研究所設立の目的である「東洋文化を踏まえた社会福祉の原理、思想に関わる研究」を基盤としつつ、コミュニティソーシャルワークに関する研究と実践支援を中心に、社会福祉教育機関、社会福祉研究組織、社会福祉専門職能団体の連絡調整機能としてのナショナルセンターの役割を担っています。

 

 

 

一般財団法人社会福祉研究所 理事長  大橋謙策